''烏骨鶏の話''
烏骨鶏の話
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中国4000年の歴史が伝える鶏 『烏骨鶏』
薬用鶏
古来、中国の宮廷には3グループの医師が仕えています。医食同源の立場に立つ料理人、病気回復を司る漢方薬剤師、そして手術を施す医師達です。
中国の宮廷ではその中でも料理人を上位の医師として用いてきました。
その中国で烏骨鶏は薬用鶏として飼育され、滋養強壮、長寿の源として宮廷の薬膳料理には欠かすことが出来ないものでした。また、漢方薬の原料としても重宝されてきました。
脳卒中、高血圧、神経痛、婦人病、肺結核、肺癌、肝臓癌、動脈硬化、胃下垂、胃弱症、糖尿病、リュウマチ、体質虚弱、美容と健康、アトピー、等に効果があると言われています。
中国の歴史は、食の歴史であり、また東洋医学の歴史であると言えます。中でもここで紹介致します「烏骨鶏」は歴史の王候・貴族たちに「薬用鶏」として愛用されてきました。
文献によると、時の権力者たちが以下などの目的で用いたとされています。
不老長寿 病気治療 美容維持 宮廷薬膳料理 権威の象徴(観賞用)
日本には約400年前(江戸初期)にチャボなどと共に渡来したとされる。
昭和17年7月21日に東京都、大分県、三重県、広島県、山口県、等の主産地にて天然記念物として指定され、翌18年には国の天然記念物として指定されています。
この時期に天然記念物に指定されたのは「種の保存」を考えてのことです。
産卵率を上げる為や一部金持ちの愛玩用に飼育されたため一部では他の鶏と交配お重ね烏骨鶏の特徴(烏骨鶏十則)が失われた烏骨鶏も見られます。
純粋種大分烏骨鶏
純粋種大分烏骨鶏とは大分県畜産試験場が 10年の歳月をかけ て烏骨鶏十則が備わった烏骨鶏を完成させました。
(烏骨鶏十則)
{1} 毛で出来た球形の頭をしている事。
{2} その前に桑の実のような小さな冠が有る事。
{3} 毛で出来たあごひげが有る事。
{4} 青緑色の耳をしてる事。
{5} 体に糸毛が有る事。
{6} 足毛が有る事。
{7} 足の指が五本有る事。
{8} 皮膚が黒色をしてる事。
{9} 肉が黒色をしてる事。
{10}骨が黒色をしてる事。
以上が純粋種大分烏骨鶏の特徴です。
純粋種大分烏骨鶏
「烏骨鶏」はニワトリの一種で中国・ベトナム・インド・ヒマラヤなど東アジア産の鳥ですが、お隣の中国では、全身柔らかな白い羽毛に覆われている鶏、またの名を「絹糸鶏」とも呼ばれています。
また、中国の宮廷では烏骨鶏を薬用鶏として大変珍重し大切に飼育され、滋養強壮や長寿の源として、薬膳料理に欠かすことの出来ない食材として重宝視されていた歴史があります。
その肉には、カルシウム・鉄・ビタミンA・B2・E・その他の含量が多く、非常にすぐれた食品です。烏骨鶏卵全体に対する卵黄の重量比は、一般鶏卵の卵黄と比べるときわめて大きいことがわかります。
烏骨鶏の卵黄は、普通のニワトリの卵黄に比べて、脂肪やカロリーは半分でありながら、多量のレシチンやコリン、鉄分やビタミンA、ビタミンEなどが豊富に含まれており、
通常の卵黄に含まれることのない「DHA,アラキドン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、などの不飽和脂肪酸」が含まれています。特に「鉄」は普通鶏卵の3個分、「DHA」と「レシチン」は普通鶏卵の2個分、「ビタミンE」はなんと30個分も含まれるなど、烏骨鶏の卵黄には多くの栄養が含まれています。
また、牛、豚、ニワトリなどの肉類は酸性食品で知られていますが、烏骨鶏は肉、骨、卵、すべてが、「アルカリ性食品」で大変貴重な卵です。
「烏骨鶏は天然記念物」ではありますが、「特別指定」ではありません。だから食べる事も咎められることはありません。
同時に烏骨鶏の卵は大変貴重で希少価値(年間に40~50個程しか卵を産まない)があり、デパートなどでは1個数百円位で販売されており「高級卵」と言えます。
滋養強壮、血行改善、体力増強、美容促進に確かな効果があると言われ、特に婦人薬として子宝に恵まれる旨が特筆されていたことから、生理不順や冷え性など、女性特有のホルモンバランスの改善に用いられております。
現在では、さまざまな効用も医学的・科学的に解明され、マスコミ・各メディアでも頻繁に取り上げ、人気が集まっております。